会社設立後の役員報酬の支払いの注意点を例から理解する

役員報酬というのは役員に対して支給する報酬ですが、単に現金だけではなく形式に関係なく役員に支給される経済的利益も含まれるのです。
その為、例えば役員への貸付の免除や慰安旅行代金を会社経費にしたりした場合に報酬としてカウントされる可能性があるのです。
ですから、会社を私物化しているとみられてしまう可能性がある費用の使い方をしていると、それらを役員報酬と認定されてしまうこともあると理解しておく必要があります。

このように、どのような方法でいくら役員報酬を支払っても良いのですが、税務的に認められた方法で支給したものしか、会社の費用としては認めないという大原則があるので注意が必要です。
では、税務上の費用になる場合とならない場合とでは、どのような違いがあるのかというと凄まじい違いがあるのです。

例えば、会社に1000万円の利益が出たので全額役員報酬として支給した時に、役員報酬が税務上の費用になる場合とならない場合を例にして比較してみます。
税務上の費用になる場合は、法人税などはゼロになって、所得税の約18%の176万円が必要となるので、税金としては176万円となります。
一方、税務上の費用にならない場合は、法人税などは約36%の360万円となり、所得税は約18%の176万円となるので、合計の税金は536万円となるのです。
この例からも理解できるように、同じ1000万円を役員報酬として支給する場合であっても、税務上の費用になる場合とならない場合とではこれだけの違いがあるのです。

税務的に会社の費用として認められる役員報酬の支給の仕方は、毎月同じ額を支払う定期同額給与、事前に時期と金額を決定して税務署に届出ておいて時期が来たらその額を払う事前確定届出給与があります。
また、実質的に上場企業にしか認められていない方法ですが利益連動給与というのもあって、この3つ以外は会社の費用として認められないので、徹底してこの方法のどれかで役員報酬を支給するべきです。